THE DINING OMOTESANDO

ザダイニングオモテサンドウ

表参道の「特異点」

表参道の路地裏に、二つの異なる世界が共存する「場」を創り出しました。

ファサードを覆うあの豊かな「緑」。これは都市の日常的な景色に対する「フィルター」です。訪れる人々の意識を、ここから先は特別な時間が流れるのだと、静かに切り替えるための「導入」として意図しています。

レストラン内部(1階)。我々が具現化したのは、地中海の風を感じる「開かれた世界」です。
この空間の心臓部は、光と緑が溢れるガーデン。
内部空間はそのテラスと曖昧に溶け合い、人々が集い、語らい、エネルギーが外へと向かう「陽」の空間として設計しました。日常から解き放たれ、心が解放される舞台です。

こちらの地下フロアには鮨処があり、真逆の美学でデザインしています。「地上の光（解放）」と「地下の闇（内省）」という、対極にある二つの体験が同居する、表参道の「特異点」がこの場所なのです。
訪れた人々は、この二つの位相を往来することで、知らず知らずのうちに意識が変容していく。
我々は、そのような稀有な「体験」が生まれる場所として、空間デザインをしました。